アンダーランド・ドッグス (電撃文庫) [感想]
地下都市に消えた脱獄囚7人。それぞれには賞金が賭けられており、これを狙って脱獄囚をつかまえようとするハンターが描かれる。けれども、明確な主人公がいるのかというと、そうでもない。
群像劇。
お互いの置かれた状況から、出合ったり間接的に関わったりと、群像劇の特徴ではあるのだけれど、とにかく細かく変わっていくので読んでいて疲れてしまった。前作も群像劇だったと思うのだけれど、そのときも少なからず感じた読み難さ。
日本が連邦制で統治されていたり、東京の下にはアンダーグラウンドがあったりと世界観は面白いですし魅力的に映るのだけれど、取り分けて日本でその設定にしなくとも、異世界で事足りたというのだろうか。
細かい設定に気を使う方が著者だと思うので、見事にそこは成功している。物語から親近感は得られるが、始まりに感じたワクワク感が持続されないのは残念。
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- 作者: 中田明,ひと和
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