氷結鏡界のエデン9 決戦限界‐アマリリス・コーラス‐ (富士見ファンタジア文庫) [感想]
物語が更に深くシリアスになっていく。
シェルティスが半ば幽閉されてしまっているところに、最強の幽玄種が三体も現れる。しかも、読んでいれば分かるとおり、現状は戦力を損失しすぎていてとてもではないか戦えない。まさに人類の運命がかかっているといってもいい絶望的な状況。
そこで手を差し伸べてくる異篇卿は分からないですね。浮遊大陸の危機だから自分たちも戦いに志願してくれる、というか目的が合致しただけではあるが、それも織り込み済みな気がしてならない。加えて、統制庁の奴らまで出張ってくるのだから熱いのです。
三大勢力。
熱い展開やらバトルが好きな人にはたまらない。敵だった奴と肩を並べて戦うというシチュエーションが魅力ですし、敵は三体いますから三部隊に分かれて視点を切り替えつつバトルしているのが面白さを加速させる。
各勢力が協調姿勢だけをとって、それぞれ個別に勢力ごとに相手をしても良かったわけだけれど、ごちゃまぜの編成で三部隊だったのでワクワクが増した。また、これも王道だが、途中から助っ人が現れるのが憎い演出だ。
イグニドの言ではないが、この協調姿勢は今後の物語の方向性が垣間見えた気もするので、目が離せない。
さて、多重世界のというエデンの謎がついに紐解かれようとしているが、ギミック一つ二つは読めても、物語の展開そのものは読めないので期待が増すばかり。エデンでは脇役にも焦点が向くので、様々な部分で伏線が散りばめられているわけだが、そういう意味で次は何が起こるのか想像させてくれることが作品の楽しさに繋がっている気がする。
面白かった。
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氷結鏡界のエデン9 決戦限界‐アマリリス・コーラス‐ (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 細音啓,カスカベアキラ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2012/03/17
- メディア: 文庫
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