Infinity recollection

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈10〉 (電撃文庫) [感想]

俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈10〉 (電撃文庫)

 

京介が一人暮らし。

 

桐乃との仲が良くなったことで、母親に関係性を疑われた京介は、模試でA判定がとれるまで帰ってくるなと家を追い出される。二ヶ月ばかりの一人暮らしをすることになったのだが、一人暮らしを楽しむというよりは、そも京介が真面目なので本気で勉強に取り組む姿が流石受験生。

 

――というか、妹との関係を疑われるってそれはもうどうなのだろう。そのシチュエーションだけで、笑いがこみ上げてこないだろうか。

 

あやせと黒猫のバトル。

 

この二人の組み合わせで、修羅場が見られるとは思わなかった。一人暮らしだからか、女の子たちが代わり代わりに料理を作りに、もしくはお弁当を持ってやってきたりするのだが、そこで鉢合わせしたのが二人。京介をめぐって元カノと今カノが舌戦を繰り広げるがごとくだったので、読んでいてニヤニヤが止まらない。

 

あやせが京介の家に一人でやってくるというのも珍しいが、物語自体もあやせメインでしたね。黒猫や麻奈美は料理が上手いので、この二人がメインかと思ったらそうはならない。

 

京介と何だかんだと接点があるし、何かと自爆していくあやせの立ち位置がやっと明確となったのかもしれない。京介はあやせのことを天使だと、半ば冗談で言っているけれど、実際どうなのだろう。あやせは最後の最後で爆弾を投下していったので、展開が気になってしかたない。

 

あとは、周囲のキャラクターの変化だろうか。オヤジが頼もしすぎて惚れそうだ。何が悲しくて親と一緒に組み立て作業をしなければいけないのか、面白い。御鏡の変態度合いも極まっていて、いっそ清々しい。彼がいるだけで、コミカルになる。

 

面白かった。

 

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