うちの魔女しりませんか? 3 (ガガガ文庫) [感想]
この男、ヒマラヤをなめすぎている。
第一巻の主人公だった文哉が再登場。また別の主人公で物語が展開されるのだろうと思っていただけに、驚きでした。ミラとの別れを経験して成長した文哉は、父が行方不明となったヒマラヤを目指して旅に出る。
凄い山の知識だ……いや、ハートフルのゆるゆる感を山に持ち込んじゃいけませんよ文哉さん。装備にしてもそうだが貧弱すぎる。現地ガイドのマーヤの言うことを聞こうとしないで、己の判断で突き進もうとするので、本当に死ぬぞと何度も言いたくなります。
物語は、人間嫌いで魔女嫌いのマーヤと文哉の交流が描かれる。
感情を表に出さず、文哉に対して冷たい態度を取り続けるマーヤと、必死に仲良くなろうと話しかける文哉。そっけないマーヤが、文哉の優しさに触れることで心を開いていく姿が印象的。文哉の服の袖を離そうとしないマーヤ可愛いです。何故、マーヤは人間と魔女が嫌いになってしまったのか、読んで確かめて欲しい。
ミラのときは彼女を狙って人間が集まってきていたけれど、マーヤの土地では魔女が不幸を呼ぶとして忌み嫌われている。ニュアンスは違うのだけれど、必死に魔女を守ろうとする文哉の姿勢は変わらない。ヒマラヤを登ってたどり着いた先に、期待を裏切らない感動がありました。
父はどこにいってしまったのか、これからどのように物語を展開させていくのか気になるところ。面白かった。
Presented by Minai.
- 作者: 山川進,CUTEG
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/04/18
- メディア: 文庫
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