アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者3 (講談社ラノベ文庫) [感想]
表紙の女の子は誰だと思ったらエルビアでした。
冒頭からして凄いのだけれど、ケモノ娘が可愛いの何の。発情期が来たとかで精神が不安定になっているからなのか、シンイチへの迫り具合が荒々しい。獣の本能を見たといいますか、本気で押さえつけられたら逃げられそうにない。主人公が襲われるとは、シンイチらしい。
そんなシンイチらしさなのだけれど、今回も健在。善人のお人好しを大いに発動しています。物語としては息抜きのお話なのだろうけれど、展開の仕方などは丁寧ですし、世界観の裾野をさり気なく広げてくれるのは流石でした。
スポーツすれば、みんな仲良し。
日本のオタク文化を広めてきたけれど、依然として種族間のいざこざが絶えないため、差別をなくす一環として、サッカー大会を開催して種族間の相互理解を深めることに。シンイチがスポーツに抱いている幻想が、スポーツすれば皆が仲良くなるという漫画知識のため、少々ややこしいことになります。
地球基準でサッカーをするとなれば、それはもちろんサッカーなのだが。異世界基準では、アニメや漫画を通じてサッカーというものが伝わっているので、完全に超次元サッカー……。魔法に超絶身体能力を駆使したファンタジーサッカーになってしまっている。
これが面白い。ファンタジー世界でサッカーをやったらどうなるのか、まさにその通りで、漫画の中の世界を実現できてしまうエルフやらドワーフやらリザードマンを、そうなりますよね、と眺める主人公の図が愉快。思わずニヤケ顔になってしまう。
各々に得意分野と不得意分野があるので、特徴を上手く利用しているのも、物語にワクワクを与えてくれる。リザードマンの展開するサッカーが一番地球に近かったのではないだろうか、魔法も使えないし、技と連携で戦う姿は熱い。まさか、リザードマンたちにここまで熱くさせられるとは思わなかった。
面白かった。今後は異世界の他国にも動きが出てくるでしょうし、続きが楽しみです。
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アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者3 (講談社ラノベ文庫)
- 作者: 榊一郎,ゆーげん
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/05/02
- メディア: 文庫
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