Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

デーゲンメイデン 1.台場、両断 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

デーゲンメイデン 1.台場、両断 (富士見ファンタジア文庫)

 

長い年月をかけて異能と人格を得た伝説の武器、Dアーム。絶大な力を持つが故に国に管理されているDアームだけれど、このDアームを使って犯罪を犯す集団もいる。主人公はそんな無法者を狩るDアーム使いで、相棒の薄緑と共に日夜任務に励む――。

 

と書いてみたものの、主人公の若林練司は最強ではありません。新人の駆け出しなので、これから強くなろうとしているところ。今回は、いかにしてDアームと向き合っていこうか、という部分が描かれていきます。

 

単純に、こういうの結構好きです。

 

気に入ったのは薄緑の設定だ。練司のDアームとして刀として戦う彼女だけれど、人格が4つもある。これまで彼女を使ってきた人間によって人格が分かれたそうだが、これからどんな人格のキャラクターが登場するのか、また特性は何なのか気になって仕方ない。特別な武器というのが如何にも主人公らしいですし、特性を切り替えられるというは熱い。

 

また、その他登場人物たちが所有するDアームにも特徴があり、人格があるのでどう展開してくるのかワクワクは止まらない。刀が人間になるのは、設定として典型ではあるけれど、だからこそしっかりやられると高揚感と期待感が増す。

 

著者の新作ということで、一巻として堅実な進め方をしている。慌てない丁寧な描写と展開のさせ方は上手いですし、一巻としてよく出来ている。一方で、しっかりと続きへの伏線を入れ込んでくれている辺り信頼できますし、安心して読み進めることが出来る作品という印象を受けました。

 

面白かった。

 

 Presented by Minai.