創世の大工衆(デミウルゴス) (このライトノベルがすごい! 文庫) [感想]
ファンタジー世界での大工をテーマにした作品……なのだけれど、タイトルやあらすじから想像していたよりも大工が大工していないというのか。もっと詳しく現代の手法とかを入れ込みつつ、建築に励むのかと思いきやそうでもなかった。これなら魔法ありきで何でもよかったのでは、と思えてしまったのは残念。
また、世界観など一見して作りこまれている印象を受けるのだけれど、まだ物語を掘り下げられていないので、考えられてはいるのだろうなで止まってしまっている。同じ理由で、登場人物についても、身勝手だったり強情だったりと、内面が見えてこないのでマイナスに映る。
だからだろうか、どうにも感情移入がし難く、それぞれの台詞や展開が白々しくなってしまっている。もう少しコンパクトにお話がまとまっていれば違ったのだろうけれども。
ところで主人公の父親はどうなっているのでしょうね。獣耳族に奴隷工とされた人間は一人だったとして、人間を恨んでいる獣耳族が新たに人間を街に入れるとは思えないのだけれど。
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創世の大工衆(デミウルゴス) (このライトノベルがすごい! 文庫)
- 作者: 藍上ゆう,ぴょん吉
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2012/07/10
- メディア: 文庫
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