クロクロクロック1/6 (電撃文庫) [感想]
本物の拳銃を販売してしまったことから巻き起こる群像劇。
探偵は拳銃を回収しようと奔走し、引き篭もり少女は社会復帰を頑張り、殺し屋は目標の暗殺へ。陶芸家は個展への出品を急ぎ、小学生の少女はランキングをつけ、高校生は片思い中。様々な人の様々な思いが、バタフライ効果のごとく大きなうねりとなって動きだす。
タイトルにもある1/6だけれど、リボルバータイプの拳銃の弾丸を指すのかと思ったら、そのまま全6巻構成ということを表しているらしい。読んでいる最中にも、終わるのか不思議でならなかったが、全6巻というなら当たり前か。
今回は物語が始まる一日目を、登場人物それぞれの視点から描いているが、登場人物の説明が終わった程度なので確信に迫るのはこれからか。それでも、キャラクターの作りが面白いので、作品に引き込まれてしまうのは著者の特徴。
特に気に入ったのはカナちゃんだろうか。独特の台詞と感性をもった彼女は読んでいて面白い。引き篭もりのニート生活を送っているダメ少女に映るが、その実どのような背景があったのか気になるところ。
「わっかりましたー」の一言が妙に印象に残る、そんな大学6年生。
Presented by Minai.
- 作者: 入間人間,深崎暮人
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2012/08/10
- メディア: 文庫
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (15件) を見る