Infinity recollection

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完璧なレベル99など存在しない (電撃文庫) [感想]

完璧なレベル99など存在しない (電撃文庫)

 

RPG大好きなゲーム廃人の主人公が、不思議な世界に迷い込む。そこは今までプレイしてきたゲームのキャラクター、ダンジョン、アイテムが複雑に入り乱れて存在する世界で――何故かレベル99だった主人公は、ゲーム攻略の為に動き出す。

 

サクサク読めて良いのだけれど、何をやりたいのかはいまいち伝わってこなかった。主人公は唐突に放りこまれた世界がどういうものなのか、自らのRPG知識を駆使して掴んでいくのだが、キャラクターたちの為にゲーム攻略をしているようで、最終的な目的が分からない。

 

だから、読みやすいのに違和感が残りますし、薄い印象を受ける。

 

主人公はあくまでプレイヤーであり、レベル99だろうがゲームマスター的な立ち位置でしかなく、ゲームをクリアするのはゲームキャラクター達。主人公が物語の案内役を務めるのはいいけれど、読み手と一緒に世界背景を理解していく気が見られないので感情移入が出来ず、主人公と読み手との乖離が止まらない。

 

王道の展開はアリで楽しめるのに、残念。微妙でした。

 

 Presented by Minai.

完璧なレベル99など存在しない (電撃文庫)

完璧なレベル99など存在しない (電撃文庫)