銀の十字架とドラキュリアII (富士見ファンタジア文庫) [感想]
ルシュラに終始振り回されていました。
エロコメを前面に押し出しているのだけれど、主人公の緋水が右から左にと巧みに受け流してくれるので読んでいて清々しい。エロイのに清々しいというのも変だが、そうなのだから仕方がない。
これが下手に照れたりする主人公だったら、読み応え変わったのでしょうが、緋水は真っ向からそれはやめて欲しいと自分の意見をぶつけますし、基本的に突っ込み役なので注意し続ける。その按配は素晴らしく、微笑ましく安心して読んでいられる。
ラブコメで楽しませつつ、本題もしっかり入れ込んでくるのは流石。
事件的にはインパクトに欠けるのだけれど、作品の持ち味を活かしながら、求められているものを書いているように受け取れました。流れとしても綺麗でしたし、伏線を入れ込みながらまとめきったのには好印象。
ルシュラとのイチャラブ、ツンデレは加速させつつ、周囲のキャラクターたちもハーレムに巻き込んでいく緋水の魅力ってなんでしょう。人間が出来ているから、になるのかな。滅多に怒らないし、理不尽さにもめげない。かといって自分の意見は曲げない男気。
……あれ? 上を読み返してみると主人公のことしか書いてない。いやまあ主人公が一番面白い奴で良い奴であることは確かなんですが、もっとラブコメの部分を伝えるべきなのかしら。おっぱい当ててんのよしたり、全裸見ちゃったり、はいてなかったりしたくらいですよ。
面白かったです。
Presented by Minai.
- 作者: 十月ユウ,八坂ミナト
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2012/11/20
- メディア: 文庫
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