Infinity recollection

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ファイヤーガール〈上巻〉(TYPE-MOON文庫)[感想]

ファイヤーガール 1 虚惑星の魔法使い 上巻 (書籍)

なにやら面白そうなものが売っていたので購入しました。

 

物語は、帰宅部を貫いてきた日ノ岡ほむらが、剣道少年の東野巧に探検部なる怪しい部活に誘われるところから始まっていくのだけれど、読んでいて子供のときに感じた新しいことが始まる予感というか、ワクワクする気持ちを呼び起こしてくれるのが魅力だなと。

 

学園+惑星探検。

 

ただ皆がそうするから高校に進んで、やりたいことも特にないから帰宅部。ほむらを見ているとそんな印象を抱くのだけれど、子供と大人の微妙な期間だからだろうか好奇心だけは忘れていない。面白そうだから、止まっているのは嫌だから、赤点回避のためやら特典につられてはいるものの、根底はやっぱりそこにあるような気がした。

 

探検部に入ったのも半ば流されてはいるのだけれど、未知なものへ一歩を踏み出していく勇気。入学したときに感じた新鮮な気持ちとか、新しい社会や世界に飛び込んでいくような。学生という身分から解き放たれて成長していくような印象を受けたので、冒険ものではあるのだけれど日常もので学園もののお話なのだなと。

 

ただ、ライトノベルを意識してはいるのだけれど、ゲーム的なテキストと言えばいいのだろうか。文章が子供向けのテイストとライトノベルのテイストを合わせたようにも感じる文章となっている。これが曲者で、キャラクターの描写に違和感を感じたりすることも確かにあるので、視点移動など複数の登場人物が会話していると誰が誰だか散らかっている。慣れることが出来れば良いのだけれど……。

 

さて、上巻はまだまだお話が始まったばかりの序章の序章でしかないので、これからどうなっていくのかは楽しみです。

 

本書はいわゆるアニメショップ各社で売られているでしょうから、興味のある方はそちらに足を運んでみてはいかがでしょうか。書店ではたぶん……、売ってないです。――ちなみに、全6巻らしいので、上下巻を読んでも完結はしないと思われます。

 

 Presented by Minai.