七星降霊学園のアクマ 七星降霊学園のアクマ 03 ラース・フィンガー (角川スニーカー文庫) [感想]
カグラがいなくなってしまうのは衝撃が大きいですね……。
悪魔と学園の全面衝突からシリアス一直線な内容でした。学園のあり方が問われるというのか、大人の権力争いに利用されている背景が見えて気持ち悪い。退魔師を育成する学校でありながら、学校ということで勉強との両立をしていた七星降霊学園。
故に退魔師の育成推進派、いわゆる軍事学校的な側面を強くするべきと考える教師と、学生の学力向上推進派、いわゆる一般的な学校らしさ学生は勉強すべきと考える教師らとの対立構造があることが明確になる。ひいては防衛省と文科省的な派閥争いまで混じってくるので、アクマとの戦いを描いていることは変わらないのに、また違った戦いがありました。
これまでコミカルさを絡めつつの物語だっただけに、ひたすらに暗かった印象。
カグラが良い奴すぎて忘れそうになるけれど、改めてアクマの残酷さを全面に押し出されると、壮絶な世界なのだなと再認識する。また、人間ですら悪魔の側面を持っているわけで、今回の話では引きの部分でそれを見せ付けられるので思わずゾッとする。アクマとは何なのでしょうね……。
何とかカグラの復活を望むけれど、どうなるのかしら。また、フハハハハって笑い声が聞きたいです。
最後に、あとがきは必読です。お腹が減ること間違いなし。
Presented by Minai.
七星降霊学園のアクマ 03 ラース・フィンガー (角川スニーカー文庫)
- 作者: 田口仙年堂
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2013/05/28
- メディア: Kindle版
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