Infinity recollection

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GENEZ‐8 ジーンズ (角川ファンタジア文庫) [感想]

GENEZ‐8  ジーンズ (角川ファンタジア文庫)

 

クライマックス。

 

怒涛のカップル成立に物語が追いついていけていないよ、良い意味で。セルジオさんが世界をぶっ壊してしまいたくなるのも頷ける――この読み手は曲解していますが。

 

シリーズをここまで読んでいればカップル成立から物語は激甘ラブな内容になる……、とは思わないと思いますが、なっていませんし。むしろ、抱え込んでいる狂気や残虐性や凶悪さは増している。愛と生きることをコレまで以上に主題として描いているから、上手く影に隠れているように映りますが、痛い描写の痛いこと痛いこと。

 

拷問の場面などは活字を目で追いたくないと思うほどに、イタイ。というか怖い。

 

駆け足のまとめになっている印象は受けますが、それでも新型GENEZの登場とグリークスの仲間たちとバビロンメディスンの爪兵たちが力を合わせる総力戦は読み応え抜群。最終巻に相応しく、少年漫画的展開と計算されたエンターテインメントのプロレスにも似た面白さがあります。

 

幕引きはあっけなく、けれでもそれで良かったと思わせる終わり方なので、納得でしょうか。謙吾には絶対に幸せになってもらわなければいけませんね。絶対です。

 

 Presented by Minai.

GENEZ‐8  ジーンズ (角川ファンタジア文庫)

GENEZ‐8 ジーンズ (角川ファンタジア文庫)