Infinity recollection

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バベルスターズ (電撃文庫) [感想]

バベルスターズ (電撃文庫)

 

これは想像と違った。勝手な思い込みをしてしまい申し訳なくはあるのだけれど、真っ向勝負のストレートな異種族間での青春学園モノを想像していただけに、一歩引いてしまいました。

 

より心に刃物をつき立てられるような、けれど最後には心温まる友情があって、ヒロインとの交流があって、一種スクールカーストな雰囲気のあるほろ苦い青春ストーリー的なものを味あわせてくれる作品なのかと思っていました。

 

コミカルテイストのギャグ作品。

 

あらすじが全てを物語っているように感じるので、あらすじから読むことをオススメします。おそらく著者はコミカルなギャグ作品を描きたかったのでしょうが、どうにも方向性が空回りしているような印象。

 

本作は主人公がボケ担当の飄々としたキャラクターとして描かれているのだけれど、この手のタイプだと周囲は全てツッコミ担当になりがちで、個性を出していくのが難しい。結果として主人公だけが悪目立ちしすぎていてクドイように感じてしまう。

 

ギャグセンスという意味でも著者とは相性が悪いようで、ただ単に主人公が突拍子もない台詞を吐いたり、バカみたいな言動をするだけなので、それだけで終わってしまって後ろの展開との繋がりが見えない。これをコミカルと言っていいのかは疑問だ。

 

終盤はシリアスに軌道修正が入ったのだけれど、それまでの主人公が主人公だったので、一体彼は何がしたかったのかが分からなかった。それらしい説明はあるものの、とてもではないが他に良い方法があると思えてしまいましたし、キャラクターであることを加味しても現実味がない。

 

 Presented by Minai.

バベルスターズ (電撃文庫)

バベルスターズ (電撃文庫)