猫物語 (白) (講談社BOX) [感想]
ロリかっけーはずの阿良々木暦が普通に格好いい。
これほどまでに”普通”という言葉を使いたくなったのも久しぶりだった。それはもちろん良い意味で、なのだけれど。変態に流れていたはずのアララギ先輩が何故だか格好良いという不思議がそこにあった。
今なら「普通サイコー!」と叫んでしまえるだろう。
白では阿良々木君の視点からではなく、羽川の視点から物語が語られることになるのだけれど、それがとても心地よかった。羽川さんは適度に冷静で、独白にも無駄がないので文章を素直に受け取れる。
また、その視点で語られる物語、そもそも彼女の内面を読ませてくれる物語というのが良く出来ていて。計算されつくされたかのように、綺麗に展開されていく。構成にしても美しくい。
全てのバランスが完璧だった。
自分の中で化物語というシリーズは、化物語(上)がファーストインプレッションもあって最高傑作になっているのだけれど、この猫物語(白)はそれに匹敵、もしくは超えた。
これまでの羽川があるから成立する話。それが既に凄い。
羽川の独白から語られる思い。本当の羽川とはどこにあるのか、怪異と向き合うことで目を逸らしていた部分を直視し、それを乗り越えようとする。羽川が本音で語り、本気で告白した。全ての羽川をぶつけているのが良かった。
そんな中で、いち早く変化している戦場ヶ原がいて。この二人の対比からまた見えてくるものがあり、羽川と戦場ヶ原の会話からはアララギ君を介したものとはまた違った魅力があった。
そして、戦場ヶ原ひたぎが異常に可愛らしい。
ガハラさんてこんなに可愛らしかったのかと、新発見してしまった。その言動が愛おしかったです。キメ顔で放った台詞、その空間がもう素敵すぎて魅力的でした。
今回は本当に完璧で最高で美しかった。物語の描き方が絶妙に上手い。
伏線も新たに張り始め、これからどうなっていくのか、どう裏切ってくれるのか期待してしまう。化物語セカンドシーズンの始まりの物語――面白かった。
Presented by Minai.
- 作者: 西尾維新,VOFAN
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/10/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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