憐 Ren 錆びゆくココロと月色のナミダ (角川スニーカー文庫) [感想]
私だけ、幸せでいいのか。
過去の日常になれてきた隣。こちらの時代に友達も出来て、学校生活というものを楽しむ自分がいるのだけれど、どこかで死んでしまった仲間を思う気持ちがある。
日常には慣れたけれど、まだ遠慮もあって。そんな隣の背中を軽く押してしまう玲人は格好良かった。友達は迷惑かけるとかは考えないものだ。燐と同じく心がスッとした。
玲人の視点で語られていくというよりは、燐の視点で語られることが多いので、さり気なく燐を導いていたり、友達の輪の中にいるという実感が伝わってきた。
だからこそ燐は迷ったのかな、と。
文章は相変わらず綺麗で、静かに読める作品。転校生が登場したことで玲人と燐の関係にも進展が見えてきそうですし、続きが気になるところ。
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憐 Ren 錆びゆくココロと月色のナミダ (角川スニーカー文庫)
- 作者: 水口敬文,シギサワカヤ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/03/31
- メディア: 文庫
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