響空のエレメントバレット1 (富士見ファンタジア文庫) [感想]
旅商人の少女リオナは、辺境の街セファルトでウィルという青年に出会う。彼はコヨーテカンパニーという会社を営んでいるのだが、街で騒動ばかり起こす彼らに仕事の依頼は来ない。それを見かねたリオナは、今にも潰れそうな会社の立て直しをはかることに。
コヨーテの面々は今まで会社というものを意識したことがないようで会計が適当だわ、依頼の値段が適当だわと良い具合にダメダメです。そこに旅商人として商人魂を養ってきたリオナが加わることで、やっと会社が形になる。
陽気なコヨーテたちに振り回されるリオナが良かった。
街では厄介者扱いされてしまっているコヨーテだけれど、これから印象を改善をはかっていくことになるのかと思うと楽しみだ。会社の成長が見たい。
また、作品は中盤以降にシリアスなファンタジーが入ってくる。これは何故コヨーテカンパニーが会社として適当で、それでも成り立っているのかに関わってくることなのだけれど、あらすじを読んでいなかったので少し驚いた。
加えて、全体的に読みやすさを重視しているのか軽い部分があって、キャラクターの移り変わりと真情の変化が唐突すぎる印象を受けることがあった。説明はしているのだが、展開を詰め込んでいるという印象は拭えないのは残念。
一巻だけでは評価が付けにくい作品。
Presented by Minai.
- 作者: 尼野 ゆたか,せんむ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2011/06/18
- メディア: 文庫
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (3件) を見る