Infinity recollection

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キノの旅 (17) the Beautiful World (電撃文庫) [感想]

キノの旅 (17) the Beautiful World (電撃文庫)

 

あとがきの大振りで思わずニヤケながら、カバー外してました。すいません。

物語はいつものキノの旅で、コミカルにシリアスに、物事を斜めから見ていく感じが大好きですし、時に真面目に感動させてくる話を差し込んでくる辺りも好きです。裏切りません。

 

鉄道の国が一番好きですね。国としての面白さも好きなのだけれど、描写されていく不思議な馬鹿でかい列車というのが魅力的ですし、国の周囲にある環境がこれまた面白さをそそる。

 

特に気に入っているのは、人間の恐ろしい部分と、人間の美しさの二つが、作中で見事に調和していることだろうか。これぞキノ。

 

真実を知ってしまった後が清々しいほどに真面目というか、理性的な人々だなと関心するのだ。ここまで真っ直ぐになれるものなのか、文句を言われても言わないその心意気は見習いたい。

 

他にも、伝説の料理人と間違えられるキノがいて久しぶりに料理が下手という設定を思い出したり、お菓子の選挙をネタとした話があったり、左利き以外は認めない国があったりと楽しめました。

 

しかし、今回のキノの旅は珍しく分厚いですね。噂の新聞連載が収録されているからだとかで。読めなかった人からすると嬉しい限り。

 

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