きゅーきゅーキュート! (MF文庫J) [感想]
理刀は毎年能力値99の一般人。能力値が100になると専門の能力開発クラスに移れるので、あと1ポイントを求めて頑張るのだが上手くいかない。そんなとき、魔界の食べ物を食べれば能力が上がると聞いて、魔界の人間スキュースに近付くが――。
その方向性だとは思わなかった。
これまた一巻では判断し難い作品だ。能力開発の部分は置いておくとしても、魔界の食べ物を求めてスキュースに近付くのだから、そこでラブコメなのかなと勝手に解釈していた。
それは間違っていないのだけれど、どうもその過程がなし崩し的というか、行き当たりばったりというか、いつの間にか同じホテルに泊まるというお約束に発展していた。
理刀と一緒に行動して、スキュースがキュートな少女である流れはいいと思うし、最終的なオチもいいのだけれど、そこまでが納得できない。どうにも腑に落ちない。
バトルするとは最初から考えていなかったので、そこは薄めでも気にならなかったが、ラブコメをする上でバランスの悪さが今後出ないかは心配だ。
また、主要なところでの登場人物の多さは気になった。ラブコメするにも現時点でヒロインは一人なので。逆に、姉が666人というのには良い意味で度肝を抜かれた。ここまで姉がいる作品も読んだことがない。
楽に読めてしまうので、何かの合間に読むにはいいかもしれない。
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- 作者: 野島けんじ,武藤此史
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
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