Infinity recollection

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キミが誘う境界線1 そのナマクラはよく斬れる (富士見ファンタジア文庫) [感想]

キミが誘う境界線1 そのナマクラはよく斬れる (富士見ファンタジア文庫)

 

超常的存在や遺物を狩ることを目的とする組織セメタリーに所属するジンは、何をするにもやる気のないダメ人間。そんなジンが任務で出会った少女は、何故だか刀を抱いていて。ヨミを助けたことで、「斯界の剣轟」との戦いに巻き込まれていく。

 

やる気の無い主人公はこれまでもいたけれど、ジンもその一人。生きることにもやる気が出ないのか、一ヶ月を水と塩と砂糖で過したりする変人です。しかし、無気力キャラクターは得てして最強なもの。読みながらそれを期待していたのだが、ジンも例外ではない。

 

序盤はだらしなさが前面に出ているけれど、終盤の最強ぶりは反則ではないのかと思わせる。あまりに強すぎるので、これからどうするのか心配になる。斯界の剣轟にしても、15人ほど強い奴がいるようだが、どうなることか。

 

物語は一巻ということもあって、分からないことだらけ。先ほどの15人にしてもそうだけれど、いつ登場するのか判然としないですし、伏線を大いに張りまくっているので、期待してしまうというよりは単に恐ろしい。まとめられるのか不安になる。

 

そういう意味で気長にシリーズを追っていく気がないとついてはいけないかもしれません。剣戟アクションの部分は分かりやすかった。戦って勝利するという単純な方程式なので、話の深いところを理解しなくてもいい。

 

キャラクターではヨミが可愛らしすぎた。甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる嫁、ジンの要求を笑顔で受け入れてくれるとはどれだけ良い人なのか。好感を抱かずにいられなかった。

 

 Presented by Minai.