Infinity recollection

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一つの大陸の物語(上) ~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~ (電撃文庫) [感想]

一つの大陸の物語 (上) ~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~ (電撃文庫)

 

「アリソン」から続く、「リリアとトレイズ」「メグとセロン」のシリーズをまとめる完結編。

 

あとがきにもあるように、完全新作ではない続きモノなのでご注意を。過去、「リリアとトレイズ」から読み始めた経験がありますが、リリトレはシリーズ2作品目ですからまだ大丈夫、ここからでも楽しめるという雰囲気でした。けれども、本作は全てを読んでいないと面白くないと断言できる。

 

登場人物たちが積み上げてきた関係性が重要になってくるので、シリーズ未読だと台詞の意味が分からないと思います。……まあ、流石に本作から読み始めるといういとはいない、と思いたい。

 

さて、肝心の内容ですが、新聞部が主軸となって描かれるようです。謎の転校生トレイズの正体を突き止めようと暗躍していたら、学園にまつわる大事件に行き当たり、それを解決するためにセロンたちが動く。

 

セロンとトレイズが風呂で語り合うシーンは読み応えがあり好きですね。ここから事件へと繋がっていきますし、事件の裏としてトレイズの活躍も描かれる。お互いにセロンを巻き込めない、トレイズを巻き込めないと気を使う姿がなんだか面白い。

 

あとはトレイズの正体を知ってしまったことで、知らなければ良かった楽だったと愚痴をいうリリアが楽しい。隠す難しさを実感しながら、分かりたくなったの一言に色々と詰まっています。

 

そして何よりシリーズを読んできて、その後が描かれるわけなので、そうなったのかとか新鮮なのですよね。

 

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