変態王子と笑わない猫。2 (MF文庫J) [感想]
あのお天気お気楽お姉さん、ほんと脱衣しろ。
小豆梓が表紙を飾っているのだけれど、彼女は物語にそれほど絡んではこない。物語は筒隠姉妹を中心に進められていて、姉が抱えている寂しさと妹が抱えている寂しさから、事件が起こる。
厳しい印象が先行する姉つくしが、ふとしたことで横寺に寂しさを吐露してしまう。普段があっただけに、その差が面白い。妹の月子にしてもそれは同じで、こちらは表情に出ないだけ。横寺は外からそれを眺めることで気付けるし、理解できる。
同時に、二人と接する距離が横寺だから気付けたとも映ったし、他人だから二人を許容できたのかなと。
横寺の語り口には相変わらず慣れないが、女の子たちが可愛らしかったので帳尻が取れている。横寺は大好きになれないけれど、ヒロインが横寺に見せる好意は大好きになれる。
特に月子は今回も可愛らしかった。お風呂もそうだけれど、何だかんだで横寺のマイナス面を許容してくれている気がするし、料理からの森のクマさんは強烈。可愛い。
面白かった。
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