アウトブレイク・カンパニー~萌える侵略者2 (講談社ラノベ文庫) [感想]
早くも二巻発売――いや、面白い。
オタク文化を異世界に広めるために奔走する慎一。日本のオタク文化を知るための学校を作り、そこで講師として貴族たちにオタク文化を教えていくわけだけれども、順調にオタク文化が広がっていくのが楽しい。
異世界なので人間だけではなくエルフやドワーフも一緒の教室にいるのだが、ファンタジー小説でよくあるように、エルフとドワーフは仲が悪い。教室でも何かあるたびに喧嘩している両種族。けれども、その喧嘩内容を良く聞いてみると、あのキャラクターはどうの物語がどうのとオタク文化での喧嘩になっている。
変わらずに異種間での差別問題を描いていくのは面白い。ケモノ娘のエルビアなど新たな種族も登場してきて、その辺りも深く広くなっていますし、安心して期待できます。
物語は日本政府の意向に悩む慎一の姿が印象的だった。文化侵略を目論む日本政府の意向に対して、手を貸しているのは分かっている慎一。オタク文化を知って欲しいというのは彼も本心なので、どうやったら日本政府の考えを邪魔しつつ、実行が出来るのか。
それらを行動に移していく慎一は格好良かったですし、それを後押ししてくれるペトラルカやガリウスも格好良い。やはりキャラクターが魅力的なのです。
それを象徴しているのが、ハーフエルフのメイドであるミュセルだろうか。慎一のために頑張る彼女が可愛らしいですし、慎一が落ち込んでいるところを何とか元気付けようとする。健気な姿に惹かれます。
文章は安定していて読みやすいのは流石です。面白かった。
Presented by Minai.
アウトブレイク・カンパニー~萌える侵略者2 (講談社ラノベ文庫)
- 作者: 榊一郎,ゆーげん
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/12/28
- メディア: 文庫
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