Infinity recollection

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龍ヶ嬢七々々の埋蔵金1 (ファミ通文庫) [感想]

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金1 (ファミ通文庫)

 

第13回えんため大賞 大賞受賞作

 

親に勘当され、人工学園島にやってきた主人公は、お金が無いことから怪しいくらい安い物件にホイホイつられて、幸せ荘に住むことになる。しかし、そこには龍ヶ嬢七々々という幽霊の先客がいた。激安だった理由を実感しつつ、幽霊との同棲生活をおくることに。

 

物語は、幽霊である七々々と主人公の同棲生活と、七々々コレクションと呼ばれる絶大な力を持った宝をめぐった争奪戦が描かれていくことになる。

 

文章が読みやすい。

 

大賞を受賞したことを納得させるように、流れるような読みやすさ。キャラクター描写と台詞回し、背景や世界観など、バランスよく描かれているので躓くことがない。読んでいて気持ちが良い。

 

また、設定が面白い。詰め込みすぎにも見えるごった煮状態だけれど、トレジャーハントや推理を軸にしていることには違いなく一本筋が通っているので、破綻しない。絶妙なバランスで成り立っている。この魅力を引き出してくれるのは個性的な登場人物たち。

 

キャラクター作りがとても上手い。

 

七々々からしてそうなのだけれど、プリンを食べてるだけで可愛いと思えるヒロインというのはある意味凄い。仕草がもう可愛らしいのですよね。他にも天災などそうなのだけれど、突き抜けている個性でまとまっているというのはどういう原理なのだろうか。

 

引きの部分では続き物となってしまっているのは、どうなのだろうとは思うけれども、面白かった。今後期待できる作品。

 

 Presented by Minai.

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金1 (ファミ通文庫)

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金1 (ファミ通文庫)