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ご主人様は山猫姫10 北域王雄飛編 (電撃文庫) [感想]

ご主人様は山猫姫 (10) 北域王雄飛編 (電撃文庫)

 

皇帝陛下の心が響く。

 

菰野一派によって仕掛けられた皇帝暗殺計画。晴凛たちによって暗殺は失敗することになるのだけれど、北域行幸で長嶺帝が目にした本当の国の姿。上に立つ者らしく、物事の心眼を見抜いているのは流石だなと思う反面、長嶺帝が政治を主導できていないことにやるせない気持ちにさせられます。

 

この最新刊でも汚職は止むことをしらないので、彼には私利私欲を肥やすことしか考えない無能役人どもを早く一掃して欲しいものです。

 

人の上に立つとはどういうことなのか、長嶺帝がその行動から示してくれる。最前線で戦う兵士たちに声をかけていく姿には、思わず涙が出そうになりました。兵士たちの心が満たされていくのが読んでいても伝わってくるので、思わず感情移入してしまいます。

 

帝国とシムールが力を合わせて新しい時代を作り出すために奔走する。沢樹を擁する南域軍との決戦が目前まで迫っているが、北域・帝国連合軍は伏龍の作戦での大逆転を狙う。軍師と軍師の将棋決戦がどうなるのか、晴凛たちの行く末をこの目で確かめたい。

 

 Presented by Minai.