オレを二つ名(そのな)で呼ばないで! (このライトノベルがすごい! 文庫) [感想]
中二病がいっぱい!
生徒が二つ名をつけることで異能を発現する学園を舞台に、間違って不名誉な二つ名をつけてしまった主人公の新が、自らの二つ名を返上して別の二つ名を貰うべく、学園主催のバトル大会で優勝を目指す物語。
良いなと思ったのは悪い奴がいないこと。入学したてだというのに出会う人たちが親切で優しい。たとえば悪友の立ち位置で登場する脇役などは、新の屈辱的な二つ名にネタにはするけれど頑張れと言ってくれるし、中盤以降は手助けしてくれる。
名前のないクラスメイトたちもそうで、二つ名を聞いても大爆笑で馬鹿にされることもなく、皆が普通に接してくれているばかりか、むしろ好意的。二つ名では呼ばれるけれど、応援してくれますしね。
異能を使ってどうやって勝利するか。物語は異能に目覚めたばかりの人間が主なので、どうやって自らの力を引き出すのかそれぞれが考えていくのは良い。二つ名二つ名言っているわりに、主人公の中身はまともなので、熱さが伝わってくるのも入り込みやすいかもしれません。素面で女の子たちを落としにかかる天然ジゴロな新にもご注目。
ただ、出来れば世界観や設定の細かいところを読みたかったかな。おそらくそこが主題ではないだろうから、作品の趣旨とは外れてしまうだろうけれど……。
Presented by Minai.
オレを二つ名(そのな)で呼ばないで! (このライトノベルがすごい! 文庫)
- 作者: 逢上央士,COMTA
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2012/10/09
- メディア: 文庫
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