ウェスタディアの双星〈7〉英雄激突の章 (電撃文庫) [感想]
ロアキアとルフェールが激突。
大国同士の争いにウェスタディアを含めた小国たちも巻き込まれることになり、ウェスタディアは同盟に従ってルフェール陣営として戦うことになるが、その作戦内容は自分たちが囮として使われるものだった。これに対して、アルファーニは独自に作戦を立案し、他の同盟軍にも参加を促していく。
小国がお互いに自らの国のために動いているのが見えてくるし、大国に翻弄されながらも懸命に国を貫いていくのは格好良かった。逆に国に縛られる姿も描かれており、見どころ。
そんな中で、ユリアヌスは大国に翻弄され、祖国に縛られていた人物なのだけれど、祖国のため自分のため友のため”選択した”というのは格好よかった。
ルシリアにしても、王女として成長していることが描かれていた。まだまだな部分はあるのだけれど、ルシリア自らの意思を貫こうとしているのは立派に映る。
そして、個人的に面白かったのは、大国ロアキアのオリアスの身辺が割合に多く語られたということ。ここがあるので、戦いにも違う方向での面白さが出ている気がした。
面白かった。小国との関係をどうするのかこれから楽しみ。
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- 作者: 小河正岳,津雪
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