僕と彼女のゲーム戦争〈2〉 (電撃文庫) [感想]
現代遊戯部の一員となった岸嶺健吾は、生徒会長と変態教師とともに日夜ゲームの腕を磨いていた。しかし、JGBCのチーム戦に出場するには部員が一人足りない。そんな中で、校内にマイコントローラを持ち歩くほどのゲーム好きを見つけるのだった。
四人目のメンバー現る。
杉鹿まどかは、FPS(ファーストパーソン・シューティング)系を得意とするゲーマーだ。特にスナイパーとしての腕は一流で、卓越した技能を持っている。それ故に、足を引っ張られることを嫌って、個人戦にしか興味がない。そんな彼女が現代遊戯部の面々とゲームをすることで、仲間とプレイする楽しさを知る。
物語では中盤になると、杉鹿まどかの背景を語っていくと共に、見事な悪役が登場するので、チームとして分かりやすい悪役を文字通り打ち倒していく流れは面白かった。部員が一丸となって立ち向かう構造が自然と出来上がったので、繋がりと絆が生まれました。
キャラクターとしても魅力的。
先んじて印象付けられるのはイラストだろう。作中での描写でもあるように金髪ロリ巨乳、素晴らしい破壊力だ。典型的な素直になれない女の子でもあるので、彼女は言動からして可愛らしい。ましてや岸嶺との距離が緩やかに縮まっていく様を見せ付けられるので、ヒロインらしさも存分に披露してくれます。
作中で登場するゲームでは「ロストプラネット2」をプレイしたことがある。そのため、岸嶺の疑問に感じることや驚きを納得しながら読めたのは楽しかった。PS系ユーザーとしては、やはり、FPSなどのジャンルはXboxで発売されているものが多いので、「Halo:Reach」などプレイしたい作品はあっても、ハードを持っていないとどうしようもない……。
しかしながら、”プレイしたい”と思わせてくれる本書は素晴らしい。知らなかったゲームを楽しく解説してくれますし、作中でキャラクターがプレイしていることが、実際にゲームをプレイするときに役に立つだろうことを予感させる。やったことがないゲームがほとんどなので尚更だろう。
今回はFPSだったけれども、次はボードゲームやレースゲームを現代遊戯部が遊んでいるところを読んでみたい。面白かった。
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- 作者: 師走トオル,八宝備仁
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/12/10
- メディア: 文庫
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