Infinity recollection

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デート・ア・ライブ6 美九リリィ (富士見ファンタジア文庫) [感想]

デート・ア・ライブ6  美九リリィ (富士見ファンタジア文庫)

 

まさかの男嫌い。

 

確かに男が嫌いな精霊もいるかもしれないないですからね。そういう意味では、今回の美九は本当に最悪の男嫌い精霊かもしれません。なまじ本人の能力が強いので、誰を相手にしようが負けようがない。一種、狂三のような性質をもった精霊です。

 

仲間を信じない美九は、人とのつながりは利用価値があるかないか。加えて可愛い女の子なのかどうか。物事は常に自分の思うように出来ますし、思い通りにならなければおかしいと考える尊大ぶり……、いや、思い通りになって当たり前と考えているので尊大とは違うのかもしれません。王侯貴族的な思考とでも言うのだろうか。

 

力を封印したいという士道に、力を封印する必要がどこにあるのかと言い切る美九。仲間を命を大切に考える士道と、それらは消耗品と歪んだ思考の美九。物語を丁寧に盛り上げていっての二人の対比は綺麗に決まっていたと思います。

 

ラブコメとしても良く出来ていて、胸を高鳴らせる可愛らしい展開は文化祭で補いつつの構成だったので、流石に上手いなと。八舞姉妹なんか完全にコミカルキャラになっているけれど、可愛らしいのだよな。十香は十香で相変わらずの小動物的な可愛らしさを持っているのだけれど、良いところで展開をしめて掻っ攫っていくのだよな。

 

――さて、物語は全てを失うかもしれない崖っぷちに立たされたところで、思わぬ人物の介入やらがあって次巻に続くので、どうやって逆転するのかが楽しみです。仲間との友情で覆して欲しいところではありますね。

 

 Presented by Minai.

デート・ア・ライブ6  美九リリィ (富士見ファンタジア文庫)

デート・ア・ライブ6 美九リリィ (富士見ファンタジア文庫)