Infinity recollection

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まよチキ!10 (MF文庫J) [感想]

まよチキ!10 (MF文庫J)

 

物語が終りに向かって動き始めた。

 

ジローはマサムネに告白されたわけだけれど、その後直ぐにマサムネが熱で倒れてしまったこともあってその答えは一時保留。そんな中、紅羽が戻ってきたそばからスバルとデートしたいと言い出して――。

 

雰囲気が暗いというか、重い。ジローが新たな一歩を踏み出して、決断する勇気を自分の中で持つ、前向きな話ではあるのだけれども、如何せんヒロイン三人がジローのことが大好きだと告白してしまっただけに、作品に漂う佳境感は半端ではない。

 

特に、とうとう動き出した涼月奏の涙には衝撃を受ける。デレ月さん、ヤミ月さん、デレちゅきさんと変に自分を偽ってきた彼女だけれど、最後はやはり舞台に上がりました。抑えてきた感情がこみ上げてしまった場面で挿絵を入れてくるのは、流石だった。

 

ジローが決意してそれぞれが決意したことで、一人しか幸せに出来ない、逃げのない終りを予告してしまったが、これを決断できたのも紅羽のおかげなのかもしれません。

 

いや、紅羽は本当に良い仕事をしました。彼女の言葉から全てが動き出したといっても過言ではないし、皆が逃げない選択をするきっかけを与えてくれた。三人と一人の恋物語がどのような決着をみるのか、楽しみだ。

 

 Presented by Minai.

まよチキ!10 (MF文庫J)

まよチキ!10 (MF文庫J)