侵略教師星人ユーマ〈2〉 (メディアワークス文庫) [感想]
期待を裏切らず面白い。
宇宙人だとクラスの生徒にはバレてしまったユーマだけれど、それでも慕ってくれる慕いたくなる教師とは凄いですね。相変わらず生徒と真摯に向き合って、先生という立場から時に厳しく熱心に指導する姿は見ていて清々しい。生徒側にしても、こんな先生に教わったらやる気が出そう。
何と言っても、一人の生徒のために教員委員会に掛け合い、学校を説得し、生徒の両親にまで根回ししてしまう手腕には驚き。正直、教師という職業には暇がないイメージがあるのですが、ユーマはこれが普通なのだとばかりに苦労と思ってやっていないのが凄い。
親子の絆とは。
物語は、宇宙人や侵略者という部分から少しはなれて、桜井家の人々に注目して描かれていく。特に、学校では真面目でツッコミ役な主人公が抱える父親との関係。お互いにギクシャクしていることは感じ取っているし、でも仲良く出来ない。こういうのはどうして上手く出来ないのかと、理屈ではない箇所で心が雁字搦めになってしまうのですよね。
教師が世話を焼くのは筋違いかもしれないけれど、放っておけないし、自然とやってしまうユーマ。最終的に世界中を優しさと思いやりで包み込んでいく展開には、流石ヴァルトラ星人だなと。
面白かった。学生に読んでもらいたい作品であることは、二巻も同じです。
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- 作者: エドワード・スミス
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2012/07/25
- メディア: 文庫
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