Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

SF

9S(ナインエス)〈4〉 (電撃文庫) [感想]

上下巻構成の下巻。 引き続いて天国の門に関わる、KIBOUビルでの事件を追っていくのだけれど、読むほどに新たな展開に巻き込まれていくのが楽しかった。 登場するキャラクターが多く、それぞれが窮地陥るわけだが、その度に視点が切り替わることが多いので、…

アイドライジング!〈2〉 (電撃文庫) [感想]

タッグマッチ。 アイドライジングのイベント戦にモモとオリンが選ばれる。個人戦ではなくタッグマッチで試合をするということだったのだけれど、二人の相性は全然で予想通りに負けてしまう。――けれど、ここですかさずのリベンジ宣言。 相手に乗せられたとこ…

アンチリテラルの数秘術師(アルケニスト)〈2〉 (電撃文庫) [感想]

理系ファンタジー。 物語は数学の集合と人間関係をテーマにして語られているのだけれど、数学を知らなくても言葉から状況を直感的に捉えられるようになっているのは優しい。何となく察せる範囲の数学を使っているのも考えられているのかしら。 学校、会社、…

9S(ナインエス) III 〈3〉 (電撃文庫) [感想]

上下巻構成の上巻。 終盤まで読んでから上巻ということに気付いたのだけれど、そこまで一気に読み進めてしまった。文章が上手いので作品の中に入り込んでしまう。 映画を観ているみたいだと一巻の感想に書いた気がするけれど、今回はまさにそれで、闘真の視…

涼宮ハルヒの驚愕〈後〉(角川スニーカー文庫) [感想]

国木田と佐々木が印象的。 今までどこか掴みどころのなかった国木田。脇役として最初から登場していた割には、キョンと話すことも少ないし目立っていなかったが、今回は彼に驚愕させられた。驚いたし、そういうキャラクターだったのかと今更ながら自覚させら…

涼宮ハルヒの驚愕〈前〉(角川スニーカー文庫) [感想]

ハルヒ4年ぶりの新刊。 分裂から続いているので上中下らしいのだけれど、そもそも分裂から続いていたことを忘れていた。そんなわけなので、章番号が途中からということすら驚愕の演出なのだな、後編で第1章から話が進むのだなと勘違いしたほどだ。 流石に4年…

カナクのキセキ2 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

あの終わり方からどのように2巻に続くのか、続けられるのか予想できなかった。――そう来たか。見事にしてやられた。1巻でも感じた時間を飛び越える雰囲気が上手く表現されていて、思わず1巻を読み返したくなる。 物語は5年後、マール村にて神官として暮らしな…

雨の日のアイリス (電撃文庫) [感想]

涙が止まらなかった。 終盤はずっと泣きながら読んでいて、ここまで本気泣きするものなのかというくらいに泣きながら読んだ。そもそも、この感想を書いている今だって泣いている。いつになったら涙が止まるのか。 物語は何か新しいことをやっているわけでは…

ルナティック・ムーン〈4〉 (電撃文庫) [感想]

ルナが稀存種に目覚める。 半年が経過しているので、登場人物たちの立ち位置が微妙に変化しているのが、読んでいて嬉しかった。ルナやシオンは部隊を率いてケモノと戦っている姿を見て、成長したのだなと。 これまで以上にルナとシオンの繋がりが見えたし、…

サクラダリセット5 ONE HAND EDEN (角川スニーカー文庫) [感想]

ようこそ、夢の世界に。 すっぱいブドウとスイートレモン、現実と空想、相麻菫と春埼美空。物事は、視点を変えることで肯定的にも否定的にも捉えることが出来る。どちらが優れているだとかは関係がなくて、全てが表裏一体。 全てが大好きだけれど、大嫌い。…

ハロー、ジーニアス〈2〉 (電撃文庫) [感想]

天才の中の天才、ジーニアス。そんなジーニアスである海竜王寺八葉と、陸上を断念せざるを得なかった竹原高行が繰り広げていく青春物語。 今回は第二科学部が部室を構える長屋が、統括委員会によって取り壊されることになり、それを何とか止めさせようとする…

ウィザーズ・ブレイン〈7〉天の回廊〈下〉 (電撃文庫) [感想]

北極での終着点とは。 あとがきでもあるように、誰かが戦うわけではないし派手な場面があるわけではない。ウィッテンとアリス、過去の話が下巻を贅沢に使って描かれる。それが良い。 一見して退屈するのではないかという印象を持つかもしれないが、全くそん…

ウェスタディアの双星(8) 最終決戦の章 (電撃文庫) [感想]

シリーズ完結。 三国同盟を実現することで、大国ルフェールの同盟国から脱却したウェスタディア。それをよしとしないルフェールが、ウェスタディアを潰すべく戦争を仕掛けてくる。 バドエルの男気が凄かった。兵力差があるために、戦略上は見捨てざるを得な…

空色パンデミック4 (ファミ通文庫) [感想]

完結編。 短編集を挿んで新展開があるのかと思いきや、まさかの完結編。物語を読むうちに確かに終わりに近付いていく雰囲気はあるのだけれど、それでも作品の持ち味である空想か現実かの曖昧さは健在。 仲西景という存在を通して、またはその周りにいるキャ…

ウェスタディアの双星〈7〉英雄激突の章 (電撃文庫) [感想]

ロアキアとルフェールが激突。 大国同士の争いにウェスタディアを含めた小国たちも巻き込まれることになり、ウェスタディアは同盟に従ってルフェール陣営として戦うことになるが、その作戦内容は自分たちが囮として使われるものだった。これに対して、アルフ…

ウィザーズ・ブレイン〈7〉天の回廊〈中〉 (電撃文庫) [感想]

大気制御衛星とは何なのか。 サクラ、錬たちが衛星内に飛ばされたことで、その謎が紐解かれていくと同時に、情報制御理論やI-ブレインとは何だったのか、その誕生が描かれていく。 個人的に驚きだったのは、アルフレッド・ウィッテンが若かったということ。…

ウィザーズ・ブレイン〈7〉天の回廊〈上〉 (電撃文庫) [感想]

北極を舞台に、シティ・ニューデリー、シティ・ロンドン、賢人会議がぶつかる。 主要キャラクターたちが集まっていく展開にはワクワクが止まらなかった。ヘイズは独自に北極入りしていたり、そこに黒沢祐一が絡んできたり、ファンメイとエドが久しぶりに登場…

9S〈ナインエス〉II (2) (電撃文庫) [感想]

今度の舞台は絶海の孤島。防衛庁の秘密演習で、無人多足型戦車レプトネーターの実験が行なわれることになるのだが、それが突如として暴走。孤島に取り残された由宇、状況打開の為に闘真が投入され、二人は望まぬ形で出会うことに。 読みやすさは変わらず、一…

星界の断章〈2〉 (ハヤカワ文庫JA) [感想]

短編集。 今までに登場したキャラクターの過去話や、これまでに語られてきた物語の裏話などが収録されている。中には名前を覚えていないキャラクターもいるのだけれど、それはそれで新鮮に読めた。 一つの話が短いので物足りなさは感じるが、気楽に読めてし…

ルナティック・ムーン〈3〉 (電撃文庫) [感想]

シオンが過去と向き合う。 これまで彼女は過去にあった出来事から、ケモノ狩りに躍起になっているところがあったが、その理由が明らかになる。シオンは故郷の人間を皆殺しにしているけれど、唯一の生き残りティーが登場する。 ティーには散々、嫌がらせを受…

花咲けるエリアルフォース (ガガガ文庫) [感想]

戦争によって家族を失った主人公の佑樹は、学校を転々とする。しかし、東京のある中学校に転校したとき、佑樹を迎えにきたのは不思議な飛行兵器とパイロットの少女、桜子だった。戦闘機の適合者に選ばれた佑樹は、戦争に巻き込まれていく。 切なさが突き刺さ…

アンチリテラルの数秘術師(アルケニスト) (電撃文庫) [感想]

第17回電撃小説大賞 銀賞受賞作 ある日、主人公の冴上誠一は屋上から飛び降りた少女を見る。それがクラスメイト羽鷺雪名との出会いであり、数秘術師との出会いでもあった。世間では願いを叶えてくれる赤帽子の噂が流行っているのだが、誠一の妹がこれを試し…

アイドライジング! (電撃文庫) [感想]

第17回電撃小説大賞 金賞受賞作 各企業の科学技術で作られたバトルドレス。これを身にまとったアイドルたちが戦う一大エンターテインメント、アイドライジング。このオーディションに飛び込みで参加した主人公だったが、早速アイドルデビューすることに。 登…

ウィザーズ・ブレイン 〈6〉 再会の天地〈下〉 (電撃文庫) [感想]

ここにきてシティの秘密が公開される。 今まではマザーシステムの善悪で考えてきたところがあったけれど、よく考えてみればその通りで。このシリーズを読み始めたときからそれは考えていたけれど、やはり問題があった。 ニューデリーの議会での政治的な駆け…

ウィザーズ・ブレイン〈6〉 再会の天地〈中〉(電撃文庫) [感想]

盛り上がり方が凄い。 賢人会議とシティニューデリー、マザーシステムに対して反対か賛成かで大きく分かれていて、さらにシティ内でも反対と賛成に分かれていることは分かったけれど、今まで登場したキャラクターは反対なのか賛成なのか。 各々の考えや立場…

カナクのキセキ1 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

第22回ファンタジア大賞 金賞受賞作 千年前、魔法を世界に広めた魔女マール。彼女は現代において信仰の対象になっており、彼女が残した4つ石碑を巡る旅に出ることは崇高な行為とされていた。昔から神官になりたいと思っていた主人公のカナクは、学校卒業と共…

9S(ナインエス) (電撃文庫) [感想]

過去に「狂気の天才」と呼ばれた科学者がいた。彼が残した発明は「遺産」と呼ばれ、国家や組織がそれらを奪い合うような構図が世界に構築されている。そんな中で循環環境施設スフィアラボが武装集団により占拠されてしまう。これを解決するために、切り札と…

マージナルワールド (講談社BOX) [感想]

第4回 講談社BOX新人賞 Powers受賞作 自分の携帯で、その携帯の番号に電話をかけると行ける異世界――圏内。大学生の光宮は現実世界と圏内を行き来しながら、アガシオンと呼ばれる巨大ロボットに乗り込みBAGsと戦う。 煽り文句にあるように、異世界ロボットな…

レイヤード・サマー (電撃文庫) [感想]

上月司さんの新作。「カレとカノジョと召喚魔法」は好きだけれど、「れでぃ×ばと!」は苦手なので、本作はどちらの面白さなのかと考えながら読んだが、とても好感が持てた。 物語はSFの要素を散りばめた青春小説となっており、未来からやってきた少女に自分…

銀の河のガーディアン2 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

コンビを組んだセーヤとラリエナが新部隊に配属されることになり、早速とある惑星の叛乱を解決する任務が言い渡される。セーヤとラリエナは別行動をすることに。 二人はテロを相手にする新設の治安部隊に配属されたので、自然と新しいキャラクターたちが集ま…