ファンタジー
チャイカが二人。 俄然面白くなってきた。ガズ皇帝の遺体を回収するために旅をしてきたが、これまでが順調すぎたので、言い方は悪いが極論、ただ遺体を回収するだけになっていた。けれど、チャイカの他にもう一人のチャイカが登場したことで、物語が一気に広…
妹をデレさせろ。 士道が死なない理由が明らかになったわけだけれども、衝撃的だった。同じ展開で永遠と続いていくのかと思いきや、読ませる展開を入れ込んでくるのは流石だ。第四の精霊として琴里が登場したことで、物語が加速していくことを予感させる。 …
派手さのない変わりに、物語で魅せてくれるタイプのファンタジー。 バトルも確かにあるし、その戦闘描写は能力合わせて格好良いが、物語の核となってくるところは一人の少女にある。彼女、メリッサの存在を回想しながら大切に描いていくことで、ファンタジー…
物語が更に深くシリアスになっていく。 シェルティスが半ば幽閉されてしまっているところに、最強の幽玄種が三体も現れる。しかも、読んでいれば分かるとおり、現状は戦力を損失しすぎていてとてもではないか戦えない。まさに人類の運命がかかっているといっ…
最終巻。 佳境に入っていたのは察していたけれども、実感としてはもう終わってしまうのかという気持ちが大きい。数学の要素を取り入れた面白い作品だっただけに残念。 さて、物語はアンチリテラルとして覚醒した誠一と、災厄の数に深く関わるクリフォトと呼…
地下都市に消えた脱獄囚7人。それぞれには賞金が賭けられており、これを狙って脱獄囚をつかまえようとするハンターが描かれる。けれども、明確な主人公がいるのかというと、そうでもない。 群像劇。 お互いの置かれた状況から、出合ったり間接的に関わったり…
月刊少年漫画という印象が強かった。 宝石がエネルギー産業として人々の生活に役立っているという独特の世界観。その中には宝石を動力としたロボットがあり、主人公はある目的のために旅を続ける宝石職人。 あらすじを読まないで読み始めたので、まずは口絵…
この作品は裏切らない。展開は王道でありきたりと言えばありきたりなのだろうが、それを確実に描いてくれる著者は流石だ。作中の登場人物が生き生きとしているので、展開が分かってもキャラクターがどのような行動を取るのかを想像させてくれるのだ。 伏龍と…
魔術が関わってくる作品だけに、ヨーロッパならイメージとも合致するが、アメリカと魔術は結びつかないのでこれまで登場することはないのだろうと思っていたが、シリーズもここまで長くなると世界を巻き込んでくる。ハワイまで上条さんが出張ることになろう…
トラブル解決を1回千円で請け負う戌見馳郎は、少女ナタと出会ったことで彼女のボディガードをすることになるが、そこへ人の氣を喰らう吸血鬼、鬼仙がやってきて。馳郎はナタを守るために戦うことに。 分かりやすいというのが最初に印象としてくる作品だ。そ…
アリシゼーション編。 異世界にいるキリトが唐突に描かれる。ユージオとアリスという幼馴染がいて、村で与えられた仕事に邁進する毎日。そこにはゲームやら現代やらの空気はなく、ただファンタジックな中世の世界が広がる。確かにSAOなのだけれど、そこはフ…
シェリーが可愛らしかった。 ――あとがきにのってみたけれども、シェリーよりアイの方が可愛い。唯一、フレイクの正体を知っているのがアイなので、自然とフォローする立場にあります。そのため、二人の距離が近い。今回はノラたちと別行動することにもなるの…
春がやってきて二年生に進級したハルユキたちの前に、奇妙な新入生が現れる。≪ブレイン・バースト≫のマッチングリストにも載らず、けれど現実では≪加速≫を巧みに使いこなしているように見受けられる。確証がないのでハルユキたちも手を出せずにいたら、向こ…
第18回電撃小説大賞 銀賞受賞作 人々が年収によって管理されている世界で、地下貧民街育ちの主人公は違法パスで中流平民街にやってくるが、盗みに入った屋敷でヒロインに捕まってしまう。地下に戻されると思いきや、見逃してもらう代わりに「ウィザード&ウォ…
悪魔メフィストフェレスの孫である小夜音は、人間と魂の売買契約をするため人間界にやってくる。魂遺物〈ソウルレリック〉と呼ばれる特別な魂を持った主人公の嶽人と、魂の売買契約を結んだ小夜音だったが、何故か嶽人の魂の価値は13円しかなくて――。 嶽人は…
第1回講談社ラノベ文庫新人賞 佳作受賞作 主人公のカスカは享年16歳。通り魔に刺されて死んでしまうのだけれど、ふと目覚めるとそこは10年後の世界で、最強の魔術師になっていた妹がカスカを生き返らせたのだという。俄かに信じることが出来ないカスカだった…
吸血鬼。 ロンドンで発生した吸血鬼事件。ジェレミーとイグレインは大吸血鬼ウラドを追っていくうちに、大英帝国の存亡に関わる大事件に巻き込まれていく。中盤までは感じさせないが、終盤のクライマックス感が半端ではない。 正直、物語は終わっていないの…
第23回ファンタジア大賞 金賞受賞作品 RPGではお馴染みの職業システム。戦士や魔法使い、鍛冶屋に踊り子など、様々あるわけだけれど、その中にはもちろん勇者というのもあるわけで。主人公ラウルは勇者を目指していたが、魔王の脅威が弱くなったということか…
第23回ファンタジア大賞 大賞受賞作品 あばばばば。 ストレンジャーと呼ばれる異能力者がいる世界。主人公の隆良は、そんなストレンジャーに憧れているちょっと痛い男の子であり、いつか自分も異能力に目覚めるのだと頑なに信じていた。物語では、ついに隆良…
短編集。 アレクとアリスがグィネヴィアと出会う聖杯にまつわる話が意外と面白かった。神話やアーサー王などを淡々と語っていくだけと言われればだけなので、退屈に思われる人もいるかもしれませんが、読み手としては楽しめた。どうやらその手の話は好きなよ…
小河正岳さんの新作。 冒険者ラウルは逃げ足が取柄のちょっと抜けた少年。冒険者にあこがれて仕事を探すも、実績の無いラウルを雇ってくれるギルドはない。故に無一文。それでも『フェアリーズ・イン』(妖精の止まり木亭)の女将は、出世払いで宿に泊まらせ…
いや、ややこしい。ややこしくなってきた。 メフィウスがオルバとグールの二陣営に分断された内乱の様相を呈しているわけだが、当然、これを隣国は静観しているつもりもない。エンデ、ガーベラ共に、この期に乗じてという思いが強いのか不穏な動きが目立ち始…
<迷宮の>魔王グリゼルダのもとで修行を積んだ雷真は、もはや〈十三人〉以外には止められないのではと噂されるほど破竹の勢いで夜会を勝ち進む。そんな中、シャルが人形サイズになってしまうという事件が発生。犯人を追う雷真だったが、〈十三人〉の第三位…
クラン「堕天使の翼」に所属するバズ・ビズキットは、赤炎のパズと呼ばれる凄腕の魔法使い、だった。ある日、いつものように宿屋に戻ると強烈な睡魔に襲われ、翌日目が覚めてみると魔法が使えなくなっていたのだ。この世界で魔法が使えるのは童貞と処女のみ…
本を開くと目の前に現れたのは身長20cmのお姫様。小さいけれども強気なお姫様は、主人公である蛍介の唇をかってに奪って主従契約を結んでしまう。親や友人に見つからないように小さな住人との日常が始まるのだが、お姫様を狙って刺客が次々とやってくるから…
早くも二巻発売――いや、面白い。 オタク文化を異世界に広めるために奔走する慎一。日本のオタク文化を知るための学校を作り、そこで講師として貴族たちにオタク文化を教えていくわけだけれども、順調にオタク文化が広がっていくのが楽しい。 異世界なので人…
宝条軍学校の傭兵科に通う凪は、ある日、廃材の山に放置されていた少女の人型機械体を発見する。元来、機械マニアで、本当は機械工学科へ入学したかった凪は、彼女を持ち帰りさっそく修理するのだけれど――。 キャラクターの作り方がとにかく上手い。女の子た…
第7回MF文庫Jライトノベル新人賞 佳作受賞作 反転世界と呼ばれる異世界で、己の願いをかなえるために戦うイマジネーターたち。主人公の真白彩もイマジネーターとして、オーバーイメージというゲームに参加することになる。学園異能モノ。 イマジネーターたち…
親と子の絆。 無駄がないというのが第一印象。<加速世界>で必要になってくるであろうポイント集めを圧縮して、既にシルバー・クロウが強くなった段階から始まるので非常に読みやすい。強くなる過程も大切ですが、二巻はまだそのときではないですし、この作…
第15回電撃小説大賞 大賞受賞作 仮想世界が現実に普及した近未来。脳をネットに繋ぐ「ニューロリンカー」は生活に欠かせないものになっていた。主人公は太っていることや後ろ向きな自分にコンプレックスを抱える少年、ハルユキ。いじめられっこのハルユキは…